株式会社三春情報センター/神奈川県横浜市

顧客志向の企業経営の実践

<取材日:2021年10月7日>

 

お客様、会社、社員、
地域社会の四方善しを目指す経営

社員の幸せなしにお客様の夢をかなえることはできない

 

・顧客の暮らしの全てを支える総合生活産業を展開

・社員を幸せにしてこそお客様も社会も幸せになる

・「クレド」とお客様に対する「24の約束」を策定

・社員を幸せにするための100年ビジョン

・幸せな人を増やせば地域が良くなる

 


 

顧客の暮らしの全てを支える総合生活産業を展開

─貴社の事業内容について教えてください

 1977年に父が創業した会社を、35周年のタイミングで私が後を継ぎましたが、創業当時より、当社は不動産業ではなく「総合生活産業」と銘打って展開しています。具体的には、不動産の売買や賃貸といった流通業を中心に、建築、リフォーム、資産運用、保険などの住関連事業から、宿泊、保育、飲食、介護、訪問医療など、今では30以上の事業を、不動産のジャンルにとらわれず展開しています。

 

─貴社が「総合生活産業」を目指した理由はなんでしょう

 私たちは認知度も体力も中小企業ですから、知恵を絞り工夫をして自分の勝てる土俵で戦うことが必要です。戦いに勝つにはオンリーワンにならなければなりません。

 そこで、「総合生活産業」という領域を作ってしまえばオンリーワンですから、その中で独自に進化していこうという考えです。また、経営理念の中に“親子3代のお付き合い”と謳っており、いわばゆりかごから墓場まで途切れることなく、お客様のすべてに関わっていくことが当社のミッションです。企業が永続していくためには、ただ単に短期的な売上げをあげればそれでいいということではなく、お客様を幸せにし、パートナーとして末永く発展していく必要があります。不動産を売ったら売りっ放し、建てたら建てっ放しという仕事の進め方では世の中の変化についていくことはできません。

 私たちは生きるために必要な、衣食住の中の“住”という分野で商売をさせてもらっているだけであり、大事なのはお客様の人生にどう寄り添っていくかということです。そのために既存事業で足りない部分を新規事業として付加し、その全てを包括する一つ上の概念が「総合生活産業」ということになります。

 

 

社員を幸せにしてこそお客様も社会も幸せになる

─企業目的や経営理念を掲げて経営しています

 「我が社の目的」には、事業を通じて果たすべき企業ミッションを『一、真・善・美にのっとった格調高い本物の人間づくり 一、総合生活産業を目指す 一、社会の繁栄と豊かさと幸せに貢献する』としています。これは、「経営理念」や「クレド」などと共に、2005年に制定しました。それまでも、企業目的や経営理念はありましたが、しっかりと体系化されておらず、社員の日々の業務や行動にどう落とすか定められていなかったので、役員と半年以上熱い議論を重ね再構築しました。

 

─企業目的の一番目に“人間づくり”と謳っています

 経営者としての私の使命は、総合生活産業を通じ、お客様を幸せにすると共に、会社を存続させ、社員とその家族の生活を守り抜くことです。

 そのために、まず考えなくてはならないのが、社員の幸せです。社員が幸せじゃないのにお客様に夢を売るのは無理な話ですよね。企業の存在理由というのは一般的に言うと雇用の確保と納税です。雇用をし続けることが企業の義務であるなら、私は社員をより豊かに、幸せにしていきたいと思います。企業の本来あるべき姿というのは、事業を通じて世の中を良くしていくことですが、その根底にあるのは社員であり、実行するのも社員です。従って、まず社員に利益を還元することは当たり前の話です。そして、社員が自らの幸せの実現のために懸命に仕事に取り組み、成果を上げていけば、お客様も幸せにし、事業は拡大・発展し、社会の繁栄にもつながる、それが当社の目指す理想的な会社のあり方です。

 逆にお客様第一主義とすると、お客様は喜び、企業も潤うかもしれませんが、社員が苦しいだけであれば、結局は利益が社会に還元されなくなってしまいます。社員は自分たちが認めてもらうためにお客様第一主義を貫き、会社は社員第一主義を貫くというように連動していくことが大切で、お客様ばかりに還元して社員が苦しむということはあってはなりません。

 そして、人間づくりとは、社員教育であり、社員の成長です。どのような人間づくりを目指すのかというと、「真」=考え方、「善」=行動、「美」=結果の三つの要素を調和させ、人の役に立ち、社会から必要とされる「格調の高い本物の人間」になることです。社員が成長し、善い仕事をして、社員自身、会社、お客様、地域社会の「四方善し」を実現する、そのような循環を作っていく根本にあるのが“人間づくり”です。そして、会社はそれを実現する場所として存在すると考えています。

 

─三方善しではなく「四方善し」なのですね

 当社が目指しているのは「四方善し」です。当社の経営理念に「善いことをする」と謳っていますが、非常に深い言葉なので、「お客様善し」「会社善し」「自分善し」「地域善し」のすべてが重なったところを私たちは選択していくのだと社員に伝えています。従って、例えば「手数料をまけてください」とお客様に言われても絶対断ります。正規の手数料を払っても「安かった」と思われるようなサービスを提供し、喜ばれてお金をいただき、その結果会社が潤い、社員に還元し、社員それぞれが自分で実現したいものにお金を払うというサイクルをつくりたいと思っています。

 以前は、会社、お客様、地域社会の三方善しと言っていましたが、私が社長になってから会社と社員を別にして、お客様、会社、社員、地域社会にしました。その理由は、社員と日々接する中で、若い人たちの仕事観や人生観に変化を感じたからです。以前のように必ずしも「会社善し」が「自分善し」ではありません。そこで、社員一人ひとりが仕事を通じて自分の幸せを実現できるように「自分善し」を独立させました。つまり仕事をするのは会社のためではなく、自分のためだというメッセージをそこに込めたのです。

 

─そのような考え方を社員に対してどのような方法で浸透させているのでしょうか

ビジョンブックの中の社長のコメント

 会社の方針は「ビジョンブック」と「事業発展計画書」という、2030年までの事業ビジョン、企業目的や企業理念、部門ごとの売上目標や戦略、そのための重点項目などを記載した冊子を社員全員に渡しています。社員には全て読み込んで内容を理解してもらうと共に、毎週の朝礼の場で読み上げたり、企業の考え方の部分は全て書き写してもらっています。

 また、会社のビジョンと個人のビジョンを融合させるために、3KM※1プログラムというツールを使い、自分、家族、会社という領域で、自己実現したい1年後、3年後、10年後、30年後の目標を自分自身で設定し、ビジュアル化するようにしています。

 企業はいわば理念共同体のようなものなので、社員とその想いを一緒にすることが重要です。「善いことをする」ということを、仕事だからするのではなく、普段から実行していくと人生観が変わります。そのために、理念の経験がとても大切になってくるのです。

 そして、会社は修行の場、仕事は“仕事道”だと思います。仕事を通じて苦しいことや悲しいことを経験し、それを乗り越えることで自分を鍛え成長し、そのプロセスを通じて、人生の目標に到達し、幸せを掴むという修行のようなものだと思います。社員には、せっかくこの世に生まれ、仕事に携わるのだから「何のために生まれてきたのか」「何のために働くのか」という目的意識を明確にするように伝えています。何のためにという自分の使命や役割を意識すれば、自然と「真剣に生きよう」「本気で働こう」という気になります。社員教育も、ただ「頑張れ」とか「ああしろ、こうしろ」というのではなく、「どうしたいのか」ということについて明確な答えが出るまで聞くという姿勢が大切だと思います。

 

─経営理念に「お客様が勝つ、地域が勝つ、施主が勝つ」とあります

 四方善しということは、皆が勝っているはずなのに敢えて「お客様が勝つ」と明文化したのは、クレームがあった時の対応の考え方だからです。私たちはそれを“天の声”と言っています。クレームがあれば何を差し置いても「まず行きなさい」「すぐ対応しなさい」と徹底しています。中には先方の思い違いもあり、全て当社の責任ではない場合でも、「絶対にお客様を言いくるめたりして、負かしては駄目だ」と伝えています。当社の一番の特徴は紹介率の高さです。当初不安な気持ちで当社に来て、少しずつ安心し、最終的に信頼して購入してくれた方からのクレームです。下手をすると恨む気持ちにまでつながりますので、「お客様からのありがたいお言葉」だと思い、「そこまでしなくていいよ」と逆に感謝の気持ちに先方が変わるまで一生懸命対応することが大切です。結果的に「ありがとう」と言ってくれた人ほど紹介が多いですし、“天の声”を大事にしないと、会社は存続できないと思います。

 社内では、お客様に叱られても本人を咎めません。しかし、それを隠したり、報告が遅れたりしたら給料は10%カットと明文化しています。そのため、クレームがあれば「早く上司の責任にしなさい」と言っています(笑)。

 

 

「クレド」とお客様に対する「24の約束」を策定

─「クレド」を策定した経緯や目的を教えてください

 45年前に、父がノウハウも知識もあまりなく不動産会社を始めたのにすごく利益が出て、「何もしていないのにこれはおかしい。業界を変えなくては」と、世の中のために従業員を増やし、多店舗展開をしました。しかし、創業間もない会社に入ってくるのは野武士のような人たちばかりだったので制服を作り、身なりを整えることから始めました。その後、『ミック』にCIを統一した際に、制服を廃止し、経営理念を浸透させる教育に切り替えていきました。その際に24項目からなるクレドを策定したのです。

 従って、クレドを策定した目的は社内教育のためです。天の声があったり、社員が事故を起こしてしまった場合、クレドの何番に抵触したからそうなったのかということを説明してもらいます。実際に、会議に遅れて入ってきた人がいれば役員であろうと「クレドの17番を読んで」とその場で読み上げてもらいます。

 

─「クレド」の9番に“報酬は感謝高”と示されています

 私が売上高ではなく、“感謝高”と言っているのは、私たちがお客様からいただいているのは、「あなたに出会えてありがとう」という感謝の気持ちだからです。私たちが実現したいことは単にモノを提供して売上を上げることではなく、お客様に喜んでもらい、お客様からいただく感謝の気持ちを積み上げていくことです。そう思うようになったのは、自分が営業で初めて家を買ってもらった買主さんが、契約の際に「春木さんに出会えてよかった」と泣きながら仲介手数料を渡してくれた経験にあります。お客様からその言葉をいただいた時に、自分の存在価値を認めてもらった気がしました。ありがとうの言葉をもらえない仕事は単なる物々交換にすぎず、それは他社でもできることです。お金をいただく上にその気持ちを乗せてもらえるから私たちは存続できるのです。お客様のために一生懸命働き、多くの人からありがとうという言葉をいただいたということは、それだけ人の役に立っているという証拠です。

 そして、お客様の感謝高から生み出された利益の配分の順序は、1.社員 2.お客様 3.株主としています。

 

クレドは全社員が携帯している

 

─それは同じクレドの中にある“3GIVE1TAKE”という項目にもつながりますね

 お客様からたくさんの感謝高をいただくには、それ以上にこちらが与えなくてはなりません。世の中の原則は等価交換ですが、社員にはそれを無視して「得ようとするなら、まず与えなさい。それで徳を積みなさい」「未来に感謝高を貯金すればいつか還ってくるよ」と伝えています。目先の売上だけを追って買うか買わないかという視点ではなく、「このお客様は今は買えないけど、自分が担当したのだから絶対に幸せになってもらおう」と思い、資料を持参したり、気にかけてエネルギーを与え続けることで、いつか「いい家が見つかった。あなたに出会えてよかった」と感謝の言葉をいただけるはずです。

 

─そのような姿勢が紹介率やリピート率の高さに結び付くのですね

 クレドでは、「ご契約いただいて50点、ご紹介いただいて80点、一生涯を超えるお付き合いができて100点」と謳い、日々お客様のお役に立てることを考えています。2020年の実績では、成約者の約4割がご紹介という結果になりました。

 毎朝15〜30分、お店の周りのゴミ拾いをしますが、その目的は“気づく力”をつけることです。営業の仕事は物を売ることではなく、お客様の課題を解決することです。お客様が今何に困っているのかということを気づく力を鍛えるために行っているのがゴミ拾いです。

 そして、「継続は力なり、スピードなり、差別化なり」です。同じことを継続すると効率が良くなります。すると仕事のスピードが上がります。他社より素早い対応をしてもらえば、お客様は自分を優先して大切にしてくれていると思います。私たちはサービス業ですので、スピードが他社との差別化要因になります。

 また、一人のお客様に対してチームで接することにしています。住宅の営業マンはお客様の隣に座り、リフォームや保険などの当社の専門家を前に、お客様に寄り添いながら疑問に思っていることを逆に質問します。そして、そのようなことができるのも、営業会社でありながら、給与体系を完全固定給制にしたからです。

年に1回、記念日登録のある全ての顧客に届けるお花

 今までに売買で約2万件、賃貸で5,000件、その他で5,000件と、約3万件程の成約をしてきましたが、その全てのお客様に対して、毎年1回お花を営業マンが持参しています。私たちの扱っている商品は、毎日買うものではなく、一度買っていただくと次は20年後になってしまいます。そこで、毎年触れ合うことで、何かあった場合すぐ対応できますし、いつか私たちのところに戻ってもらえるかもしれません。この地域で商売することを徹底していくと、私たちの理念に共感し、一生お付き合いのできるお客様がたくさん増えていきます。それが結果的に、まち自体も良くなっていくことにもつながると思います。

 

 

社員を幸せにするための100年ビジョン

─そのような経営を目指そうとした背景には何があるのでしょうか

 父は若くして創業し、勉強家でカリスマ性がありました。私も父の教えを受けて発想力を鍛えてきましたが、会社を承継するとき割り切ったことがあります。私はカリスマ性がゼロだし、社内で業績が一番になったこともなく、社員に誇れるようなことは一つもありません。私に求められているのは、創業者の思いや考え方を整理して社員の全員に浸透させ、全員の力を借りて実行していくことです。カリスマ性だけを追いかけていくと、父の寿命が会社の寿命になってしまいます。そこで私はカリスマ性ではなく仕組みで運営することにし、文鎮型経営から組織型経営に切り替えました。そして、私の役割は次の世代への中継ぎだと思っていますので、100年後の未来に向けて何をすべきかを考えています。

 

─100年後に向けたビジョンについて教えてください

 2030年までの事業ビジョンとして、売上250億円、粗利益100億円を目指す「100vision(ワンハンドレッドビジョン)」を掲げ、神奈川県ナンバーワン企業になることを目指しています。その実現に向けて3つのアプローチがあり、まず、1店舗1億円の粗利を稼ぐ店舗を神奈川県内に100店舗出店する事、次に、10億円の粗利を稼ぐ事業を10個作る事、最後は、社員一人一人が現在より1.1倍の業績目標を達成していくというものです。この戦略を、展開、深堀り、成長という視点で大きな方針を立て、残り10年で実現していきます。

 そのための仕組みとして考えたのが、「1╳10(ワンバイテン)事業から10╳10(テンバイテン)事業へ」という戦略です。つまり、不動産は取り引きのスパンが長いため単純に数を増やすことが難しいことから、1つの取引に付帯してリフォームや保険など10の契約をしてもらい一人当たりの単価を上げるという戦略です。これが1╳10の戦略で、総合生活産業を展開する中で一定の成果を上げることができました。それをさらに数量も増やそうと取り組んでいるのが10╳10です。これは、総合生活産業としてグループで培ってきた、保育や飲食、介護などの多彩な事業の相乗効果を狙っていくもので、その実現のために部門を超えて社内提携するチームワークが重要です。

 このビジョンの根底にあるのは、単に売上を達成したいということではなく、やはり社員に還元したいからです。

 

10年後のビジョンMAP

著名「なぜ、私は社員の幸せを第一に考えるのか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幸せな人を増やせば地域が良くなる

─横浜市栄区と提携しましたがどのような内容ですか

横浜市栄区との連携協定を締結

 横浜市では民間企業との連携の窓口『共創フロント』が開設されており、栄区の郊外戸建て住宅エリアにおける高齢化、空き家の増加の課題を、協働で解決する企業の募集がありました。栄区は弊社創業の地であり、地域を盛り上げる一翼を担いたいという思いで応募し、連携協定締結に至りました。区長さんとの対談の中で「栄区の未来をどのように描いていくか」という内容を話していこうと思いましたが、まずは栄区の魅力を両者で共有することから始めようと考えました。地域の魅力を生かしたまちを作れば人が集まり、空き家も無くなっていきます。このような背景から、栄区と協働で「人と人とのつながり」「ゆとりある住環境」に焦点を当て、栄区の魅力を発信する「栄区くらしプロジェクト」公式サイトをつくりました。

 

 

 

─本業を通じて地域を良くすることに貢献されています

 この仕事をやって良かったと思うのは、地域に人口を誘致できる産業は不動産業だけということです。勝手な思い込みかもしれませんが、素敵なレストランが成り立つのも私たちがここに人をたくさん連れてきたからだと思います。つまり私たちの仕事は地域の活性化を担う大切な仕事だということです。ただ単に家を売って終わりではなく、この地域に移り住んで幸せだと思う人を多く増やし、その方からの紹介で、またこの地域に住みたいという人に来てもらう、このような循環を作っていくことで、本業を通じて地域を良くすることに貢献できると思っています。

 

社員の笑顔が源泉

 

※1 3KMとは個人、家庭、会社の3つのKと、目標(Mark)、管理(Management)、意欲(Motivation)の3つのMにちなんで名づけられた一連のプログラムの総称のこと。

 


 

春木磨碑露(はるき まひろ) 氏

1977年横浜市生まれ。2012年、創業者である父親の跡を継ぎ株式会社三春情報センター代表取締役に就任。総合生活産業を目指し、不動産仲介・建築・リフォーム・保険・飲食・保育・介護・訪問医療・宿泊など多岐にわたり事業を展開。2022年2月以降には新たに美容事業も開始し、横浜・湘南・横須賀エリアを中心に地元密着企業として、お客様・会社・社員・地域社会がそろって幸せになる「四方善し」を理念に掲げている。

 

 

 

株式会社三春情報センター

代表者:春木磨碑露
所在地:横浜市港南区日野8-8-11 ミハルアート
電 話:045-840-1161
H P:http://www.319.jp/
業務内容:「総合生活産業」を標榜し、不動産の売買や賃貸、買取り再販などの流通業を中心に、建築、リフォーム、資産運用、保険などの住関連事業から、宿泊、保育、飲食、介護、訪問医療など、30以上の事業を不動産のジャンルにとらわれず展開している。横浜、湘南、横須賀エリアを中心に68拠点で展開。(2022年1月現在。新規出店予定拠点含む)