一般社団法人がもよんにぎわいプロジェクト/大阪市城東区
地域を魅力的にする取り組み
<取材日:2022年8月10日>
エリアリノベーションは
四方良しのビジネス
不動産業=サービス業と捉えれば可能性は無限大
耐震改修工事を全ての物件で実施
─蒲生四丁目のまちづくりは全国でも有名な成功事例です。その仕組みについて教えてください
まず、空き家を利活用するための進め方ですが、当社が扱う物件は改修するにあたり、必ず耐震工事を行い、どの物件も現行の耐震基準を全てクリアしています。ただ、耐震工事は高額になるため、当初はそれをどう乗り越えていくかが課題でした。そこで、耐震工事費用を圧縮できる工法を検討しつつ、工事が比較的に軽くできる物件から手掛けていくことにしました。
建物の老朽化が進み耐震性に影響する大きな要因が雨漏りです。そこで、屋根の補修をしているかどうかという点と、耐震性は壁の量で決まりますから開口部が比較的少ないかどうかという点をチェックポイントとしていました。
─コスト面での課題があるにも関わらず、耐震工事を必ず入れる理由は何ですか
それは「住宅は安心・安全であるべきだ」というポリシーが私にあるからです。阪神淡路大震災の時に約3,000人の方の家が倒壊し、圧死で亡くなっています。早朝の5時の一番熟睡している時に自分の家が潰れて亡くなるという、こんな悲劇を二度と起こしてはなりません。耐震工事をしない一番の理由は金銭面でしょうが、それは自動車に乗るのに車両保険に入っていないようなものです。耐震改修をしていれば、借主にとっても、事故になれば責任を負う貸主にとっても心理的な安心感が違います。利益を優先するばかりに耐震工事の費用を削るという考え方はおかしいと思います。
─家主さんの収支をどう合わせているのですか
古い民家を家主さんからお借りして、どう利活用するかをプランニングし、同時に収支計画を立てますが、当社が企画する物件は、単純利回りでいうと30%は超えます。通常の物件の場合、耐震工事を含めた構造の部分のA工事といわれる改修工事は300万円程度で、全てオーナー側の負担になりますが、月10万円で貸せますので、その費用は約3年で回収できます。しかも、賃貸借契約は10年の定期借家契約が基本なので、単純に10年で1,200万円の収入に対し、300万円を投資するか否かという判断になりますから、断る人はほとんどいません。ただ、そのためには10万円で借りてくれる事業者を事前に確保できていることが必要な条件になります。
さらに、家主側のもう一つの不安としては「10年間の契約をしても途中解約されたらどうするんだ」という問題があります。それに対しても、3年以内の解約については未経過分の賃料を違約金として払い、しかも保証金は没収するという契約にしています。従って、改修投資をしても必ず回収できるように、二重にリスクヘッジを効かせています。このように非常にシンプルな仕組みにして、家主さんの理解を得るようにしています。
─借主に対してもシンプルな仕組みなのですか
借主に対しても契約は合理的な内容にしています。賃貸借契約の慣習として礼金、敷金の制度があります。しかし、家を借りるのにお礼を払うなんて一体誰が決めた制度なのでしょう?若い人にとっては受け入れがたい制度です。そのため私は15年前から敷金、礼金は「0」にしています。当然家主さんは「家賃滞納になったらどうするんだ」と心配しますので、数カ月分のデポジット(保証金)だけ預けてもらいます。
まず最初にまちのコンセプトを決める
─『がもよん』は飲食店が多いですが、まちのコンセプトがあるのでしょうか
私が当初からここでやろうとしていたことは「エリアリノベーション」です。大阪でそのような動きが起こっている場所として空堀町や中崎町があります。空堀町はアートで、中崎町はカフェや雑貨でまちを盛り上げています。同様に『がもよん』も、意図的にテーマを設定しています。
「エリアリノベーション」を早く進めるためには地域の人に受け入れてもらうことが肝心です。私は、アートは買いませんし、雑貨も興味がありません(笑)。そんな私でも外食は最低月何回かしますし、子どもからお年寄り、男女を問わず食事に行くでしょう。実際に“飲食店”をテーマにして店を集めたら、地域の人が皆喜んでくれて、このテーマにしてよかったと思います。
─「エリアリノベーション」では全体をどうコントロールされているのですか
まず、“ミックスリース”といって、同じ業態は絶対に入れないようにしています。そこをコントロールするのが私の役割で、重要なポイントです。テナントを選ぶ際には、まず業種がダブらないようにすること、次にまちの行事に積極的に参加すること、三番目が経済的な条件というように優先順位をつけて話を進めています。
さらに、“景観”も重要視しています。私は建物の外観のデザインについても口を出します。まちのイメージは7割視覚から入るといいますし、ここは住宅街なので、電飾看板などは一切NGにして、落ち着いた雰囲気で統一感を持たせています。
最初の一店舗目が重要
─今でこそ、ここで開業したい人は多いでしょうが、ここまでどのように展開してきたのですか
120年前の米蔵を改修して、イル・コンティヌオというイタリアンのお店を誘致したのが最初です。やはり、1番目の店舗が上手くいかないと他に展開できなくなるので、まちのランドマークになるようにかなり意識しました。よくまちづくりをする際、様子を見ながら少しずつリノベーションするケースがありますが、そこは振り切ることにしました。やはり1番目は腹をくくって投資をしないと、魅力を出すことはできません。
その後、飲食店を誘致するにあたっては、地域の人に「この辺にどんな店があったら嬉しいか」ということを徹底して聞きました。「安く飲める居酒屋がほしい」「洋食屋さんがあるといい」「スーパーマーケットではないパン屋さんがあると嬉しい」といったことを日常の会話の中から聞き出します。その上で、『がもよん』に来てほしいテナントをピックアップし、直接出店の営業に行きました。
─直接テナントに営業をかけるのですか
最初の頃は、「蒲生四丁目という場所がありまして」というところからスタートします。そして、地図や物件の図面を見せ「一回見に来ませんか」と誘います。当然現地で立地や通行量等の確認を行いますが、最終的な決め手は、米蔵を改修したイタリアンのお店を見せ「こんなぼろぼろの古民家がこのように変わりますよ。チャレンジしませんか。今なら家賃は安いと思います」と伝えます。ですから、1番目の店はショールームのようなものですので、力を入れて品質をコントロールしなくてはなりませんし、絶対に手は抜けません。
勉強会を通じ強い体質の店にする
─誘致したお店を維持するにはどうされているのですか
活動を始めてから約15年で40店以上が出店していますが、撤退したのはたったの1店で、中には10年間の定借期間を終えて2回目の契約を結んだ店も4、5軒あります。
コロナもそうですが、ビジネスですので当然山あり谷ありです。そうならないように行っているのが、まちの中に集会所を作り、出店者を集めて開催する定期的な勉強会です。テーマは、その時々で知っておいた方がいい内容で、コロナ禍で飲食店が厳しい時は補助金の申請の仕方をテーマにしましたし、先日行ったのはインボイスについてです。また、キャッシュレスの導入やデリバリーの導入についても、先駆けて専門業者を呼び勉強会をしました。専門業者側も1店舗ずつ営業するより効率がいいですし、こちらも共同仕入れや一括導入することで手数料等を下げてもらう交渉ができます。
しかもこのミーティングに参加することで、お店の経営者同士が仲良くなるというメリットがあります。「自分の店はこういう考え方で経営している」「集客のためにこんなことしている」「ビールをいくらで売っている」などの情報交換ができます。ここも、先ほどお話した“ミックスリース”が効き、同業者ではないので本音の話ができるのです。このようにお互いのノウハウを重ねていくことで、個々のお店を強い体質にしていきます。
よく「和田さんはまちづくりのために一生懸命やってるよね」と言われることがありますが、私にとって最大のリスクは店が撤退することです。店が潰れないためにあらゆる側面援助をしています。
─イベント開催も側面援助の意味をもちますか
まちでは、年2回程度イベントを開催しています。まちバルを開いたり、先日はカレー祭りを開催しました。それは期間中に10店舗のスタンプを集めたらTシャツがもらえるというもので、今回は29店舗が参加し、10店舗回ったのが95人、約2,000食が出ました。つまり、客単価が1,000円とすると200万円の経済効果があったことになり、イベントを開催しなければ、存在しなかった売上です。このようなイベントは延べ10回近くになりますが、コアなファンも生まれ始めています。
イベント開催の大きな目的は、「地域の人たちに地域のお店のことを知ってもらう」「地域の人たちが友達を呼んで一緒に遊んだり盛り上がってもらう」というものです。イベントを重ねていけば、外から来た人も「がもよん盛り上がってるやん、熱いやん」と感じてくれますし、今後飲食する際には『がもよん』も“あり”と思ってくれます。
ただ、参加する飲食店には「イベントでもうけるのではなく、そこからが勝負だ」と話をしています。飲食店の場合は冷やかし客というのはいません。店を知ってもらい、入ってもらいメニューや店の雰囲気がよければ次もリピートしてくれます。
このように、私が、ひとり商工会議所をやっているようなもので、テナントに対しても耳が痛いことも言いますし、「俺がルールブックだ」と言っています(笑)。それでも皆がついてきてくれるのは、結果が出ているからだと思います。
─若い事業者には資金がない人もいるのではないですか
出店したいけどお金がないという事業者はいます。若いから信用がないので建築費用が出資できなかったり、日本政策金融公庫から融資を受けられなかったりします。その際は、当社がサブリースをします。その人の人柄を見て、「この人だったら大丈夫」と思える場合は、当社が物件を借上げて、建築費用も立て替えます。そして、その事業者に転貸し、建築費用は分割で支払ってもらいます。大家さんには通常より少し家賃を安くしてもらうので転貸の差益が出ますし、建築費も当社が行うので原価で済みます。
─そうなると借主である事業者の見極めが大事になりますね
事業者を見極めるために面談はかなり密に行います。私が与信をかけていますので、事業内容やその人の人柄を見て断るケースも多いです。おかげ様で最近は「物件を紹介してほしい」と、たくさんのメールが来ます。やりたい事とやれる事は違いますので、今までの経験や今の職場での働き方を聞いたり、専門学校を出たてで腕に自信があるという子に対しても現実について厳しい言い方をする時もあります。
飲食店は結局お店もお客様も人ですから、物件を貸すときもそのような気遣いができる人柄を判断します。ただ、どうしても今月この物件を決めたいという時は葛藤があります。しかし、10年間貸すとなれば後で迷惑が掛からないようにしなくてはなりませんので、心を鬼にして断ります(笑)。
不動産業はブルーオーシャンだ
─まちづくりは、もうからないから取り組まないという不動産業者が多いのが現状です
現在850万戸ほどあると言われている空き家が流通しないのは、物件価格が安く、手間と手数料収入を考えると収支が合わないので、多くの不動産業者が取り組まないからだと思います。
しかし、私は、不動産業者は考え方を根本から変えて、“サービス業”だという視点でもう一度ビジネスモデルを組み立てなおすべきだと思います。これからは、物件を右から左に流通させて手数料で稼ぐだけではなく、工事も含めていろいろなキャッシュポイントを持つことが重要です。家主さんの方も、不動産会社に任せてさえいれば客を紹介してもらえたので、情報を流したら後はほったらかしでしたが、これからは、物件の老朽化も進むし、人口も減るので今まで通りにはいきません。
空き家を仲介するだけでなく、耐震改修工事も含めて関与していくと、営繕の仕事や管理の仕事ももらえるようになります。実際に「雨漏りした」と借主から連絡があると、当社で工事をしているので図面もあるし原因の特定も早く、翌日には修繕工事をすることができます。一般の場合は、大家さんに連絡が入ると大家さんが工務店に連絡し、少なくても3社くらいに見積もりを出してもらい、検討し、発注し、工事すると2週間かかるでしょう。それを当社なら翌日には対応できるので借主も店を閉めなくてすみます。また、内装工事は借主負担で進めますが、当社でやると貸主負担のA工事も同時にできるので工期も短いですし、コストダウンが図れます。一方、A工事もしているからといって賃料発生時期を遅らせることもできるので借主にもメリットがあります。このように、工事から管理までワンストップでやれば、そのメリットを貸主にも売主にも感じてもらえます。
─エリアマネージメントはもうかるビジネスなのですね
元々不動産業ではなく建築系の仕事をしていて『がもよん』のエリアビジネスに取り組むようになりました。それまでは、建築業の世界も下請け、孫請けという構造があり、上流で勝負しないともうからないと思い上流に行きましたが、イメージしたほど収益は上がりませんでした。何故だろうと、そもそも建築工事が生まれる原因を考えると、それは「土地が動くことだ」ということがわかり、土地を動かしているのは誰だと考えたのです。最初は不動産屋だと思いましたが、「違うぞ、地主だ」という結論に至り、地主さんをターゲットにビジネスを再構築したのです。
「エリアマネージメント」をすることで、まちの価値が上がり、地価や賃料が上がるようになれば、最終的に最も恩恵を被るのは地主さんです。今までは物件の借り手も見つからず、固定資産税と修繕費を支払うばかりの建物が、今は収益を稼いでくれるのですから、この辺りの地主さんには本当に感謝してもらっています。今までと逆の流れになったことで、喜んで顧問料を払ってくれる地主さんもいます。
「エリアマネージメント」も、ビジネススキームとして成立しないと若い人もついてきません。地域の価値が上がることで、貸主も借主も地域の人も皆が喜んでくれて感謝してくれてお金が稼げます。皆から「ありがとうございます」と言ってもらえる最高のビジネスなのに、なぜ不動産業者が積極的に取り組まないのかが不思議なくらいです。
─それに不動産業者も気づかないとだめですね
世の中には困っている地主さんがたくさんいます。不動産業はサービス業に徹するべきですし、「エリアマネージメント」の視点で考えると不動産業は絶対有利な立場にいます。米国のデベロッパーは自分たちで道を作り、まちの価値を上げようとしますが、日本の場合はすぐ行政を頼り、自分たちで何とかしていこうという感覚が低いと感じます。しかも、事業計画のスパンも10年程度の短いものが多いようです。まちづくりというものは50年、そして100年と、長いスパンで考えないと駄目だと思います。
また、最近は借主審査を家賃保証会社に依頼していますが、傍から見てとてももったいないと思います。インターネットで検索したり買い物したりすると、消費者の属性や好みを判断して、次から次へとレコメンデーションが入ってきます。不動産会社も顧客の属性や家族構成を全て把握しているはずなのに、ワンルームに住んでいた若い人が結婚したとか、若い夫婦に子どもが生まれたといったことを把握している仲介会社はほとんどいないと思います。このようなビッグデータを活用しないのは大きな機会損失です。「不動産業」は「サービス業」だと発想を転換すれば、ブルーオーシャンだと思います。
福祉にも取り組み、優しいまちへ
─障がい者の問題にも取り組まれています
ビールの醸造工場を造り、来年から各店舗に供給する予定です。サブリースによって、障がい者の支援を行っている社会福祉法人に貸し出し、事業運営をしてもらっています。障がい者の平均時給はびっくりするほど安いのが実態です。私はこれを変えたかったので、平均の5倍の給与を出すことにしました。ビールを造る製造工程の8割が実は清掃などの地道で根気のいる仕事です。その仕事をしてもらうことで、障がい者にとってはトレーニングになるでしょうし、対価も健常者並みに支払うべきだと思いました。そして、支援を募金のような形式で頼るのではなく、『がもよん』ビールを飲んだら50円が障がい者支援施設に寄付される方が、感謝の気持ちが沸き、気分よく飲めると思います。まちづくりにおいて、福祉のコンテンツは絶対必要です。“可愛い”とか“美味しい”というだけでは、薄っぺらなまちになります。社会的弱者にとっても住みやすいとなれば、まちの魅力に深みが増すと思います。福祉の面でも『がもよん』らしい仕組みでチャレンジしていきたいと考えています。
─まちなかに農園を作りました
建物も全て残すのではなく、解体した方がいいというものもあります。台風で大きなダメージを受けた空き家があり、横を通る通行人にとっても危ない状態でした。さらに、その時は工事業者も見つからず材料も不足している状況だったことから、解体して更地にしました。通常であればそのまま駐車場として利用しますが、その土地は前面道路が狭く、通行の安全性を考えたら「果たして駐車場にすることがまちの人たちに喜んでもらえるのだろうか」と考えたのです。私たちは飲食でまちづくりしていることから、掘り下げて利用法を考えた結果、農園にすることにしました。
そこで、更地にして区画を作り、人工芝を敷き、水道を引き、ロッカーを設け400万円ほどの投資をし、2.5m×2mを1区画として30区画を設け、月額4,000円のレンタル農園として募集しました。すると反響は大きく、評判も収益も非常に高い事業になりました。人気の理由は、マンションの住人の中には、プランターでは満足できない人もいて、自転車で通えるところで土いじりができるなんて想像してなかったようです。利用料を4,000円に決めた時も野菜の値段に比べたら高いかなと思ったのですが、利用者からは「お稽古事に行ってもそれくらいとられるし、モノを買っているのではなく、楽しみを買っているので問題ない」と言ってくれます。
近所のおばさんからも、「排気ガスでうるさいと思ったら、蝶々が飛んでるやん。あんたええことしてるな」と褒められました(笑)。最近はホップも作り、ビール造りに使おうと思っています。
エリアマネージメント人材の育成に向けて
─成功の秘訣を本にしてそのノウハウを開示されています
今後の展望として、私のようなエリアマネージメントができる人材を育てていかなくてはならないと思っています。まちづくりはボランティアの印象が強いですが、やり方次第ではもうかるビジネスになります。視察に来られる方には「やったらできる」と伝えていますし、そのやり方やノウハウを全部伝えようと本を出しました。
最近空き家活用ということで収益物件化して投資家を募っているケースもありますが、取得コストを抑えるために耐震等の安全面の問題を先送りにして、マネーゲームに近い感覚の事業者も増えてきました。やはり家は命と生活を守るものなので、後で大きな事故につながらないか心配です。
また、地方自治体を中心に空き家の活用と移住促進を一緒に進めているケースがありますが、その自治体で10軒の移住が決まったとしても、元々住んでいたところは空き家になるので、人が動いただけで結果的に空き家の数は減っていません。そうではなく、空き家をオフィスや店舗、集会所のように住宅を住宅以外で活用するか、除却しないと問題の根本的な解決はしません。
私はこのまちの出身ではありませんし、初めてここに来た時も、大阪のどこにでもある「ただの下町」と感じただけです。ただ、たまたまイル・コンティヌオの物件の所有者と知り合いだったことからまちづくりをスタートし、「地域の魅力がないからやらないのではなく、ないからこそやろう」と、なりふり構わず進めていったところ、応援してくれる人も現れて上手くいきました。まちづくりがどんどん前に進むと面白かったし、夢中に勝る努力はないということを実感しています。
和田欣也(わだ きんや)氏
1966年、大阪市生まれ。同志社大学文学部卒。1995年の阪神淡路大震災をきっかけに、人が安全に暮らせる住宅を目指し、耐震工事の活動を開始。2008年より大阪市城東区蒲生四丁目にて古民家リノベーションをスタートする。現在、一般社団法人がもよんにぎわいプロジェクト代表理事として、古民家リノベーションやエリアマネジメントについて書籍や講演にてノウハウを伝える。中川寛子氏と共著で、書籍『空き家再生でみんなが稼げる地元をつくる「がもよんモデル」の秘密』も出版。
一般社団法人がもよんにぎわいプロジェクト
代表者:和田欣也(R PLAY株式会社代表取締役)
所在地:大阪市城東区蒲生4丁目21の12 大希ビル3階
H P:http://r-play.jp/gamo4project/
業務内容:蒲生四丁目周辺の住宅密集地に大正時代から残る古い建物を改修し、飲食店を中心とした新たな事業者を呼び込むことで地域の再生を行う。物件は耐震改修を施し安全性を確保する一方、テナントを側面支援することで、新規出店約40店舗の中で撤退はほぼ0。2019年関西まちづくり賞、2021年グッドデザイン賞受賞。